免の石

コロナ禍というだけじゃない山活の話。
2020年5月、キャプテンハウスの柏田氏に出会ってのそれから。

キャプテンハウスというのは、南阿蘇にあるタコスを振る舞う店なのだが、登山ガイドの拠点といった方がしっくりくる別荘みたいな場所だ。宿泊もできる。
経営している柏田氏は元陸上自衛隊でレンジャーの指導などもされていたそうな名物キャプテン。御年80歳で、長らく免の石の整備や登山ガイドをしていらっしゃる。
IT関連で時々ご一緒させていただいてたマツカワ女史にふらっと「山行きませんか?」で紹介していただいた。
このマツカワ女史は情報モラルセミナー等でご一緒していたバリバリ仕事ができる女なのだが、そのあたりは後述させていただくとして。

免の石とは

ネコちゃん!!

猫の形をした(ように見える)岩峰群で以前は岩の間に巨石(免の石)がはさまっていたそうだ。
2016年の熊本地震で落石し、現れたのがこの猫。
ここまで来るのに山道を1時間くらい。
途中階段や梯子で整備してあり、やっとこれるといった場所で、トレッキングコースとして整備されているうちの3分の1くらいの場所にある。
すぐ近くの展望所から見える景色が最初の写真。
そりゃもう実際はものすんごいパノラマ。

免の石トレッキングコースとして、このネコちゃんまで行ける①往復コースと、そのほかの岩峰群ぐるっと一週できる②周回コースがある。
一部私有地のため、それに安全の観点からガイドが必要であるため有料となっている。
低山でも迷うし、踏み外したら助けに行けない箇所もあるので、絶対一人では行ってはいけない場所だと何度か行った私にもワカル。ガイド氏が一緒でも「生きて帰れるんだろうか?」・・・と思えるコースなのだ。

トレッキングの申し込みは、みなみあそ観光局 まで。

ここまで書くと観光局の回し者のようだが、実はほとんど回し者かもしれない。
なぜってこの免の石のトレッキングコース一部開放にあたり、ちょうどマップを作る仕事をやらせていただけることになったから。
ちょうどルート整備について行ってた2020年秋冬。

階段を作ったり(楽しい!)

ロープを交換したり(楽しい!!)

柏田キャプテンは私がふらっと南阿蘇に行けた日には整備と称してトレッキングコースを案内してくださった。
実は高所恐怖なので、毎回アドベンチャーどころじゃない”生き死にをかけた戦い”がそこにはあった。登山初心者に毛の生えたようなわたくし、翌日はバキバキに筋肉痛。
でも私は山の中にいるのが好きだった。
柏田キャプテンから聞くいろんな山の話も、気持ちはそこに飛んで行ったし、自衛隊での話も興味津々だった。

そんなこんなしつつ納品できたのが、まずは看板。

免の石トレッキングコースの入口である「鳥の小塚公園」に設置(2021年3月)。

マップはかなりデフォルメしてある。ガーミンでコース計測も実施したが実際にはもっと台形で、もっと素晴らしい「お手本」があるのだ。

柏田キャプテン自作マップ、フルオプションバージョン!!

これはもう博物館モノでしょ、実に詳細、絵も描けるガイド!すごいよ~❢(キャプテンハウスで見れます)
周回コースにある女風穴、男風穴もそれぞれ個性的で掲載したい自然の造形がたくさんで、その盛りだくさんをいかに簡素化して見せるかということに心を砕いた。

男風穴からの眺め
天狗岩からの眺め

どの景色も、柏田キャプテンと協力者の皆さんがコツコツと整備したからこそ、人が行けるようになり、見えるようになった景観。
少しでもお手伝い出来てよかったと思えたし、大好きな山の中にいて仕事まで縁があるとは感無量。

後日、チラシとノベルティ(グローブ)の話もあり、そちらも無事納品。
グローブは絶対滑り止め付き!と山の中でも目立つ色、にこだわりました。スズメバチ対策で黒色とか論外。
ちなみにこちらのトレッキングコースは岩場だけでなく鎖場もあるので、夏でも滑り止め付きグローブは必須。
担当のKさんにはたいへんおつかれさまでした。
何しろ怪我人が出ないことを祈ります。

そんなわけで、納品物は鳥の小塚公園の小屋に置いてあるということだったので、頂きにあがりましたところ、

前述した(ここを紹介してくださった)マツカワ女史が山カフェ作ってた!!

鳥と猫(免の石トレッキング受付とセルフカフェ)

なんて行動力と発想力・・・
カフェは「マラソンでのエイドみたいなものです」だそう。なるほど~!
これはありがたい、(想定外に体力を消耗する)山から下りてコーヒー飲めたりソフトクリーム食べれるんだよ。
この短期間に・・・、なんてカッコよす!

開店祝いにのぼりとステッカーをプレゼントさせてもらうことに。
ステッカーは愛媛のおやじ友達が無償で作ってくれました。ありがと良さんbyモササインワークス様\(^o^)/

彼女は正式発注するといってゴネられましたけども(笑)おかげで私にはもったいないご縁と仕事を頂いたので、お礼なんて一生かけてもできないと思う。せめて私も彼女のように何かどこかに繋げていけたらな。
また行くぞ免の石。